6月4日,5日



狩野川の解禁は,5月26日。例年,5月の最終週の日曜日。解禁日は,お祭り騒ぎで徹夜組も出るほど賑やかでそれはそれで楽しいのだが,出かけたことがない。今年はあゆの遡上量が非常に良く,前評判も高かった。解禁日にはさいさき良く100匹超も出たそうだ。ただ解禁以来ほとんど雨らしき雨はなく,川は超渇水状態とのこと。雨,雨降れ降れ,もっと降れ。

6月4日(晴)狩野川へ。
禁断症状が続き,たまらず今シーズン初めての友釣りに狩野川へ。場所はお気に入りの大仁の水晶淵。 事前情報では,いまだ超渇水が続き,かかるポイントは荒瀬の芯に限定。時合いは10時ごろから。平日のことだからと,のんびり出発、7時につき川をのぞいて驚いた。すでに5.6人の人が竿を出していて、お目当てのポイントもうまっていた。さすが人気のポイント。なじみの津田さんに話を聞き,8時近くに水晶淵をあきらめ松下の瀬へ入川する。上の鉄筋棒と下のがんがんあたりは一杯で,なぜか真中があいていたのでここを今日の中継点と決め,おとり缶をいける。
手が震えてつかめない!
支度もそこそこに,早速おとりに鼻管をとおす。おっと,手が震えてなかなかおとりが掴めない。いつものことだが、シーズン初めの、この瞬間が一番ドキドキする。 これがまたたまらない。まず荒瀬の比較的緩やかな流れの、はまれて黒く光る石周りに泳がせて送る。なかなか追わない。9時をまわったところでククンと目印が走る。やっときた。引き抜くと,初の獲物は10センチ足らずのちびあゆ,いわゆるカラ揚げサイズ。この筋を20メートルほど、行ったり来たりして3匹追釣。 しかし大きくて12センチ,やはり流芯かと,おとりを変え,脊バリを打ち,流芯へ送るといきなりガツンときた。慎重に竿をため取り込むと、18センチの追星もくっきりとした綺麗なあゆ。いつ見ても惚れ惚れする。さらに1匹掛け,10時をまわり、さあこれからと送り込んだ元気なおとりが、流芯でぴたりと動かない。竿先でちょっときいてみると、やはり根掛りだ。竿をあおったがぜんぜん外れずやむを得ず糸きり。おとりを付け替え,根掛りポイントをはずしたがまた根掛り。ナンダカンダでおとりを3本失って,午前中はギブアップ。
水晶淵へ。
昼食を取り,午後2時から水晶淵へ入る。手前左岸の流れに2人,向こう、右岸の荒瀬に立ちこんで3人が入っている。しばらく様子を見ていると、掛かっているのはやはり 右岸,荒瀬の流芯。そこで右岸の最後尾に,竿1本空けてはいる。ほぼトロ瀬でおとりが送り込みにくく,時期的にはまだ早い。送り込んでしばらくしてガツンときた。これは大きい。下に人がいないのでゆっくり竿をため,吊るし込んで取り込む。20センチの立派なあゆだ。背中にすでに掛かり傷がある。上で掛かった針を必死にはずし,トロまで落ちてきてまた差し返したのだろうか。その後,隣の人は良く掛かるがこちらには音沙汰なし。そのうち先頭,ガンガンの落ち込み際が空いたのでそこへ移動する。4時をまわり、白泡の立つ落ち込みで,良型をあげたところでタイムアップとする。四苦八苦した1日だった。

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6月5日(晴れ)再び水晶淵へ
昨日一杯だったポイントに朝1番で入る。 平日の朝の6時,やれやれだ。前日の3人は,同じ仲間らしく、場所を交互に移動して,食事も交代しながら場所をキープしていたようだ。なるほど。時合いは10時頃,やはり朝のうちは釣れなかったそうだ。半分は場所取り目的の早起きだから、おとりを弱らせないことが肝心。荒瀬の奥の,緩やかな流れにおとりを送り込む。いきなり目印が走る。16センチのおとりにぴったり,塩焼き抜群のサイズだ。7時前であっという間に5本キープ。昨日とは大違い。その後入れ掛かりこそなかったが,11時過ぎまでにあわせて13本。自分としては上出来だ。気持ちにも余裕が出来,早めの昼食とする。宿泊先で知り合った浜松在住のUさんとも話したが,この時期やはり掛かるのは,この場所と松下の荒瀬の流芯の限られた場所だけらしい。下流を見渡してもまったく人影が見えない。早起きが正解だった。午後は,Uさんともう一人の方と場所を交代しながら釣ったが,3人ともぽつぽつ程度。風も強くなり,結局,4本追加しただけで4時過ぎにタイムアップとした。

さすが天然,美味しくおなかの中へ。
津田さんへの挨拶もそこそこに,急いで東京へ戻る。出かける前日に、天然あゆが食いたいという仲間に飲んだ勢いで,約束してしまっていた。 電話を入れると覚えていて、行きつけの飲み屋で待っているだと。車を飛ばして2時間ちょっとで銀座着。店には6人が雁首をそろえて待っていた。誰も天然のあゆを食べたことがないそうで,まだ後からくる何人かくる?釣れてよかった。おとりを”せごし”に、残りを塩焼きにする。せごしは、養殖のほうがうまい。天然はちょっと癖がある。全員が口をそろえて,うまい!と酒も進むがこちらは車。ウーロン茶であゆは,はじめて。ノンべェと波長が合わなくなってきたので,そこそこに退散する。帰り際,」店のあちこちから”ご馳走様でした”と声が掛かる。おい,よせよ,いったい何人に配ったんだ。まあ,喜ばれると釣り人冥利に尽きるけれど。


6月16,17日